配線器具Q&A
一般 | コンセント | プラグ | スイッチQ.001 コンセントの穴が三つあるのは、なんで?
Q.002 病院のコンセントには白色以外に赤や緑や茶色があるのはなぜ?
Q.003 「コンセント」は何語?
Q.004 コンセントの抜き差しが硬いので潤滑材を塗ったけど大丈夫?
Q.005 「引掛け形コンセント」と「抜け止め形コンセント」の違いはなに?
Q.006 差し込み穴の長さが左右で異なるのは何故?
Q.007 大雨(台風)などで床上浸水し、コンセントが、水没してしまった後、水が引き、後日、乾燥すれば、使用し続けても良いでしょうか?
Q.001 | コンセントの穴が三つあるのは、なんで? | |
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A.001 |
電源の穴1対(電圧側極と接地側極)と接地極の穴です。 欧州、米国など主要先進国のコンセントには、2つの電源極のほかに、接地極が付いています。 日本と同じコンセント極配置の米国では1940年代に接地極付きコンセントが米国の電気工事規定(NEC)で義務化となりました。 また、台湾も、日本と同じコンセント極配置ですが、1999年に接地極付きコンセントを義務化しております。 接地は、電気製品の漏電事故防止の安全装置であり、日本では接地極付きコンセントが普及していないため、外殻が金属の電気製品にはアース線を用い、使用者が壁のアースターミナルに接続する仕組みです。 海外では、接地極付きコンセントが普及しており、電気製品にはアース線ではなく、プラグにアースピンが付いており、プラグを差し込むと同時に接地が繋がる安全な仕組みです。 日配工も、欧米先進国並みに、接地極付きコンセントを義務化を日本で実現することを推進しております。 |
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Q.002 | 病院のコンセントには白色以外に赤や緑や茶色があるのはなぜ? | |
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A.002 |
病院で使用する医用電気機器には、生命に関わる重要な機器があります。 商用電源が停電した場合でも、それらの医用電気機器には、発電機を動かす等、電気を供給し続ける必要があります。 JIST1022 「病院電気設備の安全基準」では、商用電源が停止したときに、自動的に負荷に電力を供給するための電源を総称して「非常電源」と呼んでいます。 上記のJISでは、「非常電源」を3つに区分しています。 @ 一般非常電源:商用電源の停止から40秒以内に電力を供給する非常電源 A 特別非常電源:商用電源の停止から10秒以内に電力を供給する非常電源 B無停電非常電源:商用電源が停止したとき無停電で電力を供給する非常電源 上記のJISでは、医用室のコンセントに対し、以下の色識別を規定しています。 1)商用電源だけから供給されるコンセント:白色 2)一般非常電源から供給されるコンセント:赤色 3)特別非常電源から供給されるコンセント:赤色 4)無停電非常電源から供給されるコンセント:緑色 なお,1982年版のJIS T 1022では,非接地方式の電源回路に設けた医用コンセントに対し,外郭表面の色の規定がなかったため,茶色が使用されていました。 一般の住宅では、柱上トランスから複数の家庭へ電気を送るため、どこかの家庭での電気機器の漏電を即、検知するため、接地配線方式の配線がされています。 しかし、手術室のような範囲の狭いところでは、接地配線方式で、漏電が発生した場合に、不用意に漏電ブレーカを動作させて、給電を停止すると医療に重大な支障が出る機器があります。そのような医療機器は、非接地配線方式で、漏電発生時にも、漏電警報機のみ作動させる方式での給電が認められています。 |
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Q.003 | 「コンセント」は何語? | |
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A.003 |
日本語です。 昭和29〜30年頃の日配工の資料に 初代会長 神保達 氏が以下の文章を記載されています。 米国製品は主にブライアント、GE,ウエスチングハウスのものが多く、欧州から輸入されたコンセントに、中心に棒状の1極があってその周囲にリング状の1極を備え、極がコンセントリックに出来ているものがあり、筆者も見て知っております。我が国でアウトレットのことをコンセントと名付けた語源は、この器具の構造から出たとか聞いております。 注)コンセントリック(CONCENTRIC)は同心円の意。 英国 ロンドンにある自然史博物館には1900年ごろ英国で使用されていた、同心円状のコンセントが展示されており、このようなコンセントを神保達 氏はご覧になったと推察します。アメリカではReceptacle(レセプタクル)、英国ではSocket-Outlet(ソケット アウトレット) と言います。 |
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Q.004 | コンセントの抜き差しが硬いので潤滑材を塗ったけど大丈夫? | |
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A.004 |
潤滑油の成分の性質がすべて解かっている訳では有りませんが、大まかには、電気を通さない絶縁性のもの、電気を通しやすい導電性のものの二種類に分けられると思います。 これらはどちらも配線器具には良くありません。 絶縁性のものは接触不良や発熱の原因になります。導電性のものは器具の内部で流動して器具の絶縁不良を起こし感電、発熱の原因にもなります。 |
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Q.006 | 差し込み穴の長さが左右で異なるのは何故? | |
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A.006 |
日本のコンセントの穴形状などは、元々アメリカの規格が基になっています。その左右の穴の長さが異なるのは、極性を設けることを考慮したためです。 一般的な2極のプラグは、左右の刃の幅が同じであり極性はありませんが、一部の計測器などに、極性を設ける必要なものがあり、その場合、極性付プラグ(左右の刃の幅が異なるプラグ)を使用することにより、必要な極性を得ることができます。 |
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Q.007 | 大雨(台風)などで床上浸水し、コンセントが、水没してしまった後、水が引き、後日、乾燥すれば、使用し続けても良いでしょうか? | |
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A.007 |
水に浸ったコンセントは、交換する必要があります。 水害などにより配線器具が水に浸かってしまった場合は、乾燥してもコンセント内部に泥や、塩分が残っていると漏電の恐れがあります。 また、コンセントに接続された電線の中に水分が浸み込んだ恐れもあります。そのため、絶縁性能が劣化している可能性、電線やコンセント内部の銅製の導電部材が腐食を開始する可能性があり、絶縁劣化や腐食による接触不良などで発煙・発火の恐れがあるためです。 |
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